地積調査とは何ですか

A 地籍調査とは、1956年に制定された国土調査法に基づく調査の一つで、市町村などが主体となって、土地における地籍の明確化を図る目的で、土地の所在、地番、地目および境界の調査と、登記簿に記載された所有者に関する確認、並びに境界の測量および地籍に関する測定を行うことです。その調査の結果に基づいて作成された地図を地籍図といいます。
 地籍図などが法務局に送付されると、登記簿の地目や面積が訂正され、課税の公平や権利の保全、円滑な土地取引、災害時の復旧などに寄与します。大変重要で有益な事業というわけです。
 しかし、予算や事業の重要性についての認識が足りないためか、調査の進ちょく率は全国平均で44%、熊本県は56%にとどまっています。しかも土地取引が多い都市部での実施が遅れています。
 なお、地域によって異なりますが、筆界の確認が不十分だったり、境界標や測量の基準点がほとんど亡失していたり、筆界未定になっていたりするため、後日これらの土地を測量、分筆するときなどに費用がかさむ場合が少なくありません。特に筆界未定の場合は莫大な費用がかかるため、土地を処分したくてもできない事例も生じています。


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