土地の面積の計算方法

Q 分筆登記をしたところ、測量図面にはX座標とY座標に加え、面積が書いてありました。どうやって面積を計算してあるのですか。

A 土地の面積の計算方法にはさまざまな方法があります。以前よく使われていたのは三斜法です。図面に書かれた土地をすべて三角形に区分した後、底辺×高さ÷2の合計で面積を出していました。しかし、この方法では、底辺や高さを三角スケールで読みとって出すため誤差が大きいという欠点がありました。また、測量するときも平板測量という方法で行っていて、この測量の時にも誤差が生じました。
 近年、機器が進歩したため距離や角度をミリ単位、秒単位で測量することができるようになりました。境界点の座標値を計算によって求め、これにより土地の面積計算や図面作製をしています。
 座標に基づいて面積計算する方法には、座標法や倍横距法(ばいおうきょほう)、合緯距・合経距法などがありますが、どれも結果の面積は同じになります。原理は簡単で、中学で習った数学程度の知識があれば理解できます。三斜法より精度が高く、面積も信用できると思って下さい。
 距離の算出も、皆さんが中学で習ったレベルの数学で求めることができます。各境界点を座標値にしておけばどの境界点間の距離、角度も簡単に求められます。もし、土地の一部の境界杭が紛失した場合でも、残っている境界杭の座標値をもとに、紛失した境界杭を復元することもできます。
 このように精度が高く信頼性があり、土地の境界の復元性が高いことから、最近の地積測量図はほとんど座標値によって作られています。また、座標値にしておけば、全て計算で処理できることから、最近は測量から図面作製まで、ほとんどコンピューター計算によって処理されています。

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